緊張したとき、人はなぜ不安に支配されるのか
緊張したとき、人はつい「失敗してはいけない」と強く思ってしまう。
大勢の人の前で話すとき、テストの前、スポーツの試合の前、恋人とのデート。
失敗すると恥ずかしい、評価が下がる、嫌われるかもしれない。そんな思いが一気に頭を占領する。
失敗したくないという気持ちが強くなればなるほど、体は正直に反応する。
心拍数が上がり、喉が渇き、頭が真っ白になる。
うまくしゃべれなくなったり、体が思うように動かなくなったりする。
その瞬間、多くの人は「自分は緊張に弱い」「本番に向いていない」と自分を責めてしまう。
しかし、それは大きな誤解だ。
不安に心が奪われると、人は失敗する未来ばかりを考える。
思考は現実化し、体はその思考に合わせて緊張状態を構築していく。
失敗することばかり考えていると、体はその失敗を避けるためではなく、
なぜか「失敗しやすい状態」を作り上げてしまう。
筋肉は固まり、呼吸は浅くなり、視野は狭くなる。
こうして、緊張した状態は完成する。
そして、その状態こそが、最も失敗しやすい状況なのだ。
心拍数が上がる理由は、緊張だけではない
ここで一つ、大切な視点がある。
緊張して心拍数が上がる状態と、ワクワクして興奮している状態。
実はこの二つ、体の反応はほとんど同じだ。
心拍数が上がり、血流が増え、感覚が鋭くなる。
体は「これから何かが始まる」と判断している。
違うのは、その状態をどう解釈するかだけだ。
「怖い」「失敗するかもしれない」と考えれば緊張になる。
「楽しそう」「面白そうだ」と考えればワクワクになる。
多くの人がここでやってしまうのが、無理に自分を落ち着かせようとすることだ。
「冷静になれ」「落ち着け」と、
体の状態と真逆のことをしようとしても、脳は簡単に騙されない。
だからこそ、必要なのは真逆の感情ではなく、
今の体の動きと似た感情に切り替えることだ。
緊張をワクワクにすり替えるという考え方
緊張して心拍数が上がっている。
そのドキドキを消そうとする必要はない。
むしろ、そのドキドキに意味を与え直す。
「これは不安じゃない」
「これは興奮だ」
「これから楽しいことをやろうとしている」
心拍数が上がる状態と、ワクワクして興奮するときの状態は同じだ。
だからこそ、その心拍数を自分に勘違いさせてしまえばいい。
緊張からワクワクに切り替わるように、自分を洗脳する。
これは弱さではなく、感情をコントロールするための技術だ。
大勢の前で話すときの考え方
大勢の前で話すとき、「うまくしゃべろう」とすると緊張は一気に強くなる。
評価されようとする意識が、不安を呼び込むからだ。
そうではなく、意識を変える。
自分の感情や思いを、聞いてくれる人にそのままぶつける。
うまく話す必要はない。
正解を言う必要もない。
ただ、自分が感じていることを伝える。
その思いをぶつけている過程で、人は自然と興奮し、ワクワクしてくる。
ここからが解決策:緊張を行動に変える
ここからは、緊張を感じたときにどう行動すればいいのかを具体的に考えていく。
まず知っておいてほしいのは、
緊張は悪者ではないということだ。
緊張するということは、それだけ本気で向き合っている証拠でもある。
テスト前の緊張は、努力の証明
テスト前に緊張するのは、ある程度努力をしてきたからだ。
結果を出したいと思っているからこそ、緊張する。
どうでもいいテストでは、人は緊張しない。
だからこそ、こう考える。
「今までやってきた努力を、全部使う時間が来た」
今まで覚えてきたこと、考えてきたこと。
それを総動員して問題と向き合う。
難しい問題が出てきたら、こう言い聞かせる。
やるじゃねーか。でも自分は勉強してきた。
考えれば解けるはずだ。
この姿勢が、緊張を集中力へと変えていく。
試合前・本番での緊張との向き合い方
スポーツの試合前、試合が始まってからの緊張する場面。
野球でいえばバッターボックス。
これを打てなければ負ける、外したら負ける、取れなかったら負ける。
そんな意識が働くと、体は固まりやすくなる。
そこで視点を変える。
「自分に良いプレーをさせる機会をくれてありがとう」
そう思って、相手の様子をしっかり伺う。
相手のうまさを認める。
その中で弱点はないか探す。
そして、自分なりにやってみる。
孫悟空のようなメンタルを持つ
ドラゴンボールの孫悟空は、強敵を前にしてこう言う。
「オラ、ワクワクすっぞ」
恐怖がないわけではない。
ただ、その恐怖を楽しみに変えている。
緊張する場面は、成長の入り口だ。
だからこそ体はドキドキする。
まとめ:緊張は、人生が動く合図
緊張は消すものではない。
否定するものでもない。
緊張は、人生が動こうとしているサインだ。
次に心拍数が上がったとき、そのドキドキにこう名前をつけてみてほしい。
「来たな。オラ、ワクワクすっぞ。」
その瞬間から、同じ状況でも、見える景色はきっと変わる。


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