年収と幸福の、よく知られた話
「年収が上がれば、幸福度も上がるのか?」
この問いに、はっきりとした答えを提示した人物がいます。
ダニエル・カーネマン。
ノーベル経済学賞を受賞した心理学者です。
彼の研究では、年収が一定水準(日本ではおおよそ700万〜800万円)を超えると、幸福度の上昇幅が急激に小さくなることが示されました。
衣・食・住に困らず、ある程度の贅沢もできる。
不安よりも「選択肢」が増える状態。
このラインを超えると、「お金が増える=幸福が増える」という単純な関係は成り立ちにくくなる。
そんな話は、自己啓発やビジネス書でも、もはや定番になっています。
しかし、その後の研究で見えてきたこと
ところが、この話には「続き」がありました。
カーネマンと共同研究者であるマシュー・キリングスワースが、さらに調査対象を増やして分析したところ、意外な結果が出ます。
年収が800万円を超えても、幸福度は上がり続けていた。
「やっぱりお金があれば幸せなのか?」
そう単純に結論づけたくなりますが、話はもう一段、深いところへ進みます。
幸福度が上がる人、上がらない人
別の論文では、さらに重要な違いが指摘されました。
それは、
- もともと幸福度が高い人は、年収が上がるほど幸福度も上がりやすい
- もともと幸福度が低い人は、年収が上がっても幸福度があまり変わらない
という事実です。
同じ年収アップでも、受け取り方は人によってまったく違う。
ここで浮かび上がってきたのが、「メンタル」、言い換えれば心理的資本の重要性でした。
幸福を左右する「心理的資本」とは
心理的資本とは、簡単に言えば
「物事をどう捉え、どう前に進むか」という心の土台
楽観性、回復力、希望、自己効力感。
こうした要素が積み重なったものです。
年収は、外から与えられる数字。
心理的資本は、自分の内側で育てていく資産。
そして、この内側の資産がある人ほど、同じ出来事から多くの幸福を引き出せる。
心理的資本の作り方① ちょっと先を行く先輩から学ぶ
ここからは、実践の話です。
自分自身、メンタルや思考をテーマにしたブログを書こうと思ったとき、最初にやったことがあります。
それは、同じジャンルでランキング上位のブログを実際に見に行くことでした。
そして、正直にこう感じました。
「これなら、自分にも書けそうだ」
神レベルに差を感じていたら、おそらく始める前に心が折れていたと思います。
でも、「ちょっと先を行く人」だったから、
- 手が届きそう
- 少し頑張れば追いつけそう
そう思えた。
結果として、行動できました。
目標設定の、よくある失敗
多くの人がやりがちなのが、
最初から神レベルの人を目標にして、自己嫌悪に陥ること
これは、心理的資本を削る典型例です。
本来は、
- 少し上
- 今より半歩先
- 現実的に真似できる
そんな人を参考にした方が、「いけるかも」という感覚を持ちやすい。
この「いけるかも」が、行動の燃料になります。
心理的資本の作り方② 日記を書く
もう一つ、非常に効果的なのが日記です。
特におすすめなのは、次の3つを意識すること。
- 感謝
- 複数ルート
- 次の一手
小さくてもいいから、感謝する
大きな成功や特別な出来事である必要はありません。
- 今日は体調が悪くならなかった
- コンビニの店員さんが丁寧だった
- やろうと思ったことを一つ終えられた
こうした小さな感謝を書くだけで、脳は「自分は恵まれている」という前提を持ち始めます。
目標へのルートを、複数考える
一つの道がダメでも、別の道がある。
そう思えるだけで、失敗のダメージは大きく減ります。
これは、心理的回復力を育てるトレーニングでもあります。
失敗したときの「次の一手」を用意する
失敗そのものよりも、
「次に何をするか分からない状態」
が、人のメンタルを削ります。
あらかじめ次の一手を書いておくことで、立ち直りは驚くほど早くなります。
本と解説から得た、確信
こうした考え方は、サトマイさんの本や、サラタメさんの解説でも繰り返し語られています。
実際に参考にして、サラタメさんの動画を見て、サトマイさんの本を購入しました。
読んで感じたのは、
「やはり大切なのは、スキルより先にメンタル」
という確信でした。
幸福は、積み上げられる
年収が上がれば、選択肢は増えます。
でも、その選択肢を「幸福」に変換できるかどうかは、心理的資本次第。
ちょっと先を行く人を見る。
小さな感謝を書く。
複数の道を用意する。
どれも地味ですが、確実に効きます。
まとめ|お金の先にあるもの
お金は大切です。
でも、お金だけでは足りません。
年収800万円の壁を超えても幸福になれる人は、
自分の内側に、幸福を受け取る器を持っている人
心理的資本は、一朝一夕では作れません。
だからこそ、今日の小さな一歩が意味を持ちます。
まずは、手の届きそうな先輩を見ることから。
そして、今日の感謝を一行、書くことから。
幸福は、静かに、確実に、積み上がっていきます。


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